略歴 十五歳で料理の道を志し、生間流式庖丁の正式作法を修める。 禅の茶料理、精進料理、普茶料理を経て、郷土の時代料理を現在に再現している。 腕前は掛け値なしの一級品。かつて、料理人の月給が10万円前後だった時代に、50万円を越える稼ぎを得ていたこともあるという。 そんな松岡のつくる料理はテレビや雑誌の取材がひっきりなしで、知る人ぞ知る讃岐の名店として、全国的にも評判が高い。 |
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![]() あまごの“ひらら煮” ※コース料理の一部 |
松岡は讃岐料理の復興・伝承に取り組んでいる。 例えば川魚のひらら煮。新鮮な鮎やあまごを大鍋に並べ、3日3晩かけて骨までほろほろになるまで炊く料理であるが、それだけ煮ているのに決して素材の味を損なうことなく仕上げている。 古い文献を読み漁り、各地の長老を訪ねて周り、実に4年半の月日を費やして完成させた味だというから、料理にかける情熱たるやすさまじいものである。 |
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「その土地のものを、その土地の料理法で食べるのが一番美味い。」と松岡は言う。 讃岐は食材が豊富な土地だ。海・川の幸が287種、山・里の恵みが622種。四季折々の中で、その日一番美味いものだけを松岡は使う。 また、郷土料理というものは食だけでなくその土地の歴史・生活様式に深く根ざしたものであり、単なる調理法ではなく文化の1つとして、後世に伝え残すべきものだと松岡はいう。 |
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![]() 押し枠に楔を打ち込む音から“かんかん寿司”の名がついたという。 |
そんな独特の料理のなかでも鰆の“かんかん寿司”は、使う道具からして特徴的だ。 押し寿司の木枠に楔を打ち込み、 丸一日かけて徐々に締め上げることで具材と酢飯をなじませることで独特の食感を生むこの料理は、専用の押し枠がなければ作れない。 松岡の弟子の一人が旧家の蔵でこの枠を発見し、松岡は博物館に問い合わせた。調理器具であることがわかるや、大工のつてを頼って枠を復元、さらに文献を読み漁り、研究を重ねてかつてはお遍路さんの道中食であった“かんかん寿司”を復元させた。 |
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